黒い髪が真っ白になってしまう白髪。
白髪ができる原因は、毛髪の内側でメラニンを作っている色素細胞の働きにありました。
このページでは、髪の色、とくに白髪のできる仕組みについてお話しましょう。
その前に、髪の色がどのように決まるのかについてお話させてください。
髪の色を決めるのは、毛髪の内側のコルテックス層に存在するメラニンという色素成分です。このメラニンの量のバランスによって、髪は、黒や栗色、赤色や金色など、さまざまな色を醸し出します。
メラニンには、色の違う2つの種類があります。一つは、黒〜褐色をしたユーメラニン、もう一つは、黄〜赤色をしたフェオメラニンです。たとえば、メラニンの量が全体的に多い人では、ユーメラニンの黒が目立って髪は黒く見えます。また、メラニンの量が少ない人では、フェオメラニンの色が目立つため茶色や栗色に見えます。さらに、ユーメラニンに比べてフェオメラニンが多く含まれる人では、髪は赤毛や金髪に見えます。
一方で、白い髪である白髪は、毛髪の中にメラニンがほとんど含まれていません。黒や赤など髪の色の素になる成分が含まれないために白くなるのです。
では、なぜメラニンの含まれない白い髪が生まれるのでしょうか。それは、メラニンを作り出す部分である色素細胞(メラノサイト)が、さまざまな要因でその働きを弱めてしまうためです。
色素細胞には、髪の成長サイクルと同じように、一定にサイクルを持っています。正常な色素細胞は、髪が盛んに成長する成長期にもっとも活発に働いて、髪の成長がゆるやかになる移行期になるとメラニンの生成が止まります。髪の成長が止まる休止期から髪が抜けるまでの間は、新たにメラニンが作られることはありません。しかし、髪の根本では新しい髪とともに、新しい色素細胞がメラニンを作る準備を始めているのです。
このような色素細胞のサイクルに異常が生じると、メラニンが作られなくなって、白髪が生まれるのです。なぜ色素細胞のサイクルに異常が生じるのかについては、「DNAが損傷するためだ」とか「色素細胞の素が不足するためだ」といったことが言われていますが、詳しいことは分かっていません。
色素細胞のサイクルに異常が生じる原因には、下のようなものがあると考えられています。加齢によるものが一般的ですが、中には、病気やストレスによっても色素細胞は、正常に働けなくなるようです。
年齢とともに、色素細胞の働きが衰えて、メラニンが作られにくくなるために、白髪が増えていきます。いわば色素細胞の寿命と表現できるかもしれません。
とくに栄養不良が合併しやすい病気で白髪が増えやすい傾向にあります。重い貧血や急性の胃腸炎(食中毒など)、甲状腺の病気などの他、長期に渡り点滴だけで栄養を補給している人でも白髪が増えやすいことが分かっています。
不健康な生活リズムや食習慣が続くと、色素細胞の働きを妨げられ、白髪が増えてしまう傾向があるようです。
具体的なメカニズムは分かっていませんが、精神的なストレスによっても白髪は増えやすくなるようです。
[管理人:山下]
〒532-0023
大阪市淀川区十三東
1-18-28-2F
TEL.06-6101-3955
FAX.06-6101-3958
→免責事項